短評
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』短評 — 高級焼肉に思いを馳せて、熱海へ駆ける
あらすじ
焼肉を楽しみにしていた野原一家が、謎の組織に狙われて家を追われる羽目に。 「熱海で高級焼肉を食べる」ことを合言葉に、春日部から熱海への一家総出の 逃避行が始まる。監督が水島努に交代した、劇場版クレヨンしんちゃんの第11作。
キャスト
- 野原しんのすけ矢島晶子
- 野原ひろし藤原啓治
- 野原みさえならはしみき
- 野原ひまわりこおろぎさとみ
- シロ真柴摩利
クレヨンしんちゃんの映画の中でも、ギャグに全振りした内容だ。映画版には、しんのすけの成長やメッセージ性を打ち出したものも多いが、本作はそうではない。野原一家が高級焼肉を食べるために、色々あって熱海を目指す——それだけの映画である。
最近、クレヨンしんちゃんの映画にハマって観始めている。仕事が終わって疲れているときは、あまり難しい映画を観る気にはならない。そういう夜に、これがちょうどいい。88分という長さも、平日にやさしい。
笑いどころは大きく2つあった。まず、劇画調の顔芸。劇画調のシーンは映画版で時折見られるが、本作は特に多いだろう。ひろしだけでなく、一家全員が原型をとどめないくらい違う顔になって、高級焼肉に思いを馳せ、熱海へと駆けるのだ。もうひとつは、追跡劇のバカバカしさ。あれだけ大がかりな追いかけっこの目的地が、焼肉なのである。
野原一家では、ひまわりとシロのコンビの活躍が結構多くて、これが良かった。もちろん、他のメンバーも全員好きなのだけれど。
90点という高めの評価にした決め手は、最後まで笑いのテンションが落ちないことだ。ギャグ全振りの映画は途中で息切れしてもおかしくないのに、本作は最後まで駆け抜ける。
ところで「この時代からセグウェイってあったのか?」と気になって調べたら、セグウェイの発表は2001年。公開当時は最新のガジェットだったわけだ。